高須輪中の断面図


水屋や母屋、田と川の高さ(高須輪中)

 高須輪中の中央(ちゅうおう)部付近を東西の線で切った時の断面(だんめん)の模式図(もしきず)です。濃尾平野(のうびへいや)は、地盤(じばん)運動と木曽川の堆積作用(たいせきさよう)のため、東が高く、養老山地(西)に向かって低くなっています。そのため、三大川(さんだいせん)は山間をまわって、濃尾平野の西へ集まって流れます。また、木曽・長良・いび川の順で川底も深くなっています。このため、大雨が長くふり続いた場合、この地方は洪水になりやすい地形になっていると言えます。
 堤防が切れて、赤い線のところまで水がきても、水屋はだいじょうぶであることを分かりやすくした図です。この地方では、冬の季節風である「伊吹おろし」の影響(えいきょう)を少なくするために、水屋は屋敷(やしき)の北西角に立てられることが多いようです。また、洪水の時に上流側(じょうりゅうがわ)からおしよせてくる流木(りゅうぼく)が水屋や母屋をこわさないようにするために、水屋や母屋の北側や西側(東側)にまきの木などの垣根を植えています。(注:これは、あくまで輪中のイメージ図ですので、実際(じっさい)の東西の距離(きょり)と高さとの比など違っていますので、誤解(ごかい)のないようにお願いします)。


(注意:著作権者のデータが含まれていますので、このシリーズのデータを利用したソフトの流通は不可です。使用条件:学校教育においてのみ使用可)


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